携帯料金が安くなると話題の格安SIMですが、安い分、大手キャリアのdocomo au SoftBankと比べてサービス面で劣っている部分があり、それを知らずに契約すると後悔してしまう場合もあります。
契約前に知っておきたい、格安SIMを使うべきでない人の条件をご紹介します。
目次
格安SIMの特徴を理解せず購入しトラブルに
国民生活センターに寄せられる格安SIMのトラブル相談は、昨年急増しました。
格安SIMのトラブル急増!?国民生活センターに寄せられた内容の問題点と知っておくべきこと
下記のグラフは縦軸が相談件数、横軸が年度です。
原因の多くは、格安SIM業者による利用者への説明不足によるものです。格安SIMはネットから簡単に購入が出来ますが、購入前に利用者へ大手キャリアとの違いが説明がされることはありません。(説明はその格安SIMの利用規約だけです。)
また、格安でサービスを提供するため、大手キャリアほどの資金力がなくサポートやサービスが不足している面もあります。
大手キャリアとの違いを中心に、以下では格安SIMを使うべきでない方を挙げていきます。
スマホが故障した時の代替機がすぐ欲しい人
ネットでは格安SIMの情報が溢れていますが、その中でも実はあまり触れられていないのが、「故障した時の代替機の問題」です。
スマートフォン本体をセットで販売している格安SIMの場合は、オプションで端末が故障した際の保険プランが用意されています。
また、セット購入ではなく、他社で購入したスマートフォンの保証サービスを行っている格安SIMもあります。
- DMMモバイル : docomoで購入した、iPhoneやAndroidを利用する場合でも保証(月額500円 上限5万円まで)
- LINEモバイル : 他社で購入した、iPhoneやAndroidも保障(月額500円 上限5万円まで)
端末が壊れた時に安価で買い替えることができる保障サービスがあると、心強い人もいるでしょう。
しかし、格安SIMの保障サービスにはひとつ問題点があります。
それは、
代替機や交換機が店舗で受け取れず郵送になる
ということです。
大手キャリアのdocomo au SoftBankであれば、店鋪に故障した端末を持ち込めば、すぐに代替機を借りる事ができるので、全くスマートフォンが利用できない時間は短くすることができます。
しかし、格安SIMの場合は郵送なので、代替機や交換機がすぐにもらえず、サポートに連絡をしてから本体が届くまでの1日から2日は故障したままの状態で利用しなければいけないことになります。
また、郵送なので仕事で日中家にいない場合や、家族や同居人が荷物を受け取れない場合は、受け取りがさらに遅くなってしまう可能性があります。
最近は格安SIMもヨドバシカメラなどの家電量販店に出店したり、独自で店舗を増やしていますが、それらの店鋪では故障等のアフターサポート受けられず、電話かネットで相談する事になるので、店鋪へ持ち込んでも対応はしてくれません。
スマートフォンは常に持ち歩き毎日使うものなので、1日〜2日使えないというだけでも不便を感じる人は多いかもしれませんので、故障がしたときに使えない時間が長くなるのは不便、という人は格安SIMには向いていません。
5分以上通話する人
大手キャリアのプランでは、通話のプランで、時間無制限のかけ放題プランがあります。(docomo au Softbank同じ料金で2700円)
しかし、格安SIMで時間無制限のかけ放題は、もしもシークス1社のみしか行っていません。
他の格安SIMでは、mineや楽天モバイルでは1回5分以内の通話が無料になるオプションは存在します。
仕事等で長時間の電話を行う方は、格安SIMにすると料金安くならない場合があります。
キャリアのメールアドレスが必要な人
docomo au Softbankを解約して格安SIMに乗り換える場合、キャリアのメールアドレスが利用できなくなります。
キャリアのメールアドレスの代わりとして、格安SIM利用者の方はGmailやヤフーメールなどのフリーのメールアドレスを取得して使う方が多いのですが、ひとつ問題点があります。
それは、Gmailやヤフーメールからdocomo au Softbankのメールアドレスへ送信した際に、迷惑メールフィルターにかかることによりメールが届かないことがある、ということです。
docomo au Softbankのメール設定では迷惑メールフィルターが細かく設定できるので、相手側でPCからのメールをすべて拒否している場合、Gmailやヤフーメールは届かないことがあります。
特定のアドレスのみフィルターを解除することは可能ですが、送信した側ではなく、受信する相手側でわざわざ迷惑メールフィルターの設定作業を行ってもらわなければいけないというデメリットがあります。
普段、友人や知人の携帯のキャリアのメールアドレスと連絡をとっていることが多い場合は、LINEで連絡するようにするか、設定を変えてもらう必要があります。
手厚いサポートが必要な人
格安SIMで、契約後のサポートは基本的にサポートへの電話かネットになります。
したがって、店舗の窓口スタッフとの対面でアフターサービスを受けたり説明をして欲しい人にはおすすめできません。
購入したSIMの初期設定の部分に関しては店舗展開をしている楽天モバイル、mineo、BIG SIM、イオンモバイルでは店舗スタッフに初期設定の操作方法を聞く事が出来たり、楽天モバイルによる無料自宅訪問サービスもあります。
しかし契約後の細かい質問やサポートは、電話か格安SIM各社の公式サイトを調べたり、検索する等で問題を解決できる人でないと、トラブルに遭った時の対応は難しくなってしまいます。
通信速度が遅いと気になる人
格安SIMはスピードが遅いというデメリットがあります。
特に遅くなる時間帯は、平日のお昼12時から13時はです。
この時間は、会社員や学生が昼休みでスマホを開きチェックするため、回線が混雑し通信が遅くなってしまうのです。
ITmediaによる速度調査データは以下です。
このデータはお昼12時代の測定ですが、docomoと比べ、すべての格安SIMで速度が遅い事がわかります。
(※通信速度は、下りの速度が重要なので、グラフの赤い部分に注目してみてください。)
また、最近では夜の18時以降も混雑して遅くなっています。
基本的に、格安SIMは大手キャリアの回線の一部を借りて利用者に提供しているので、混雑した場合に遅くなりやすい、という欠点があります。
まとめ
格安SIMの検討する上で特に問題になりうる点をまとめてご紹介しました。
もしこの記事を読んで「自分は大丈夫だろう」と思える方には、携帯料金を1/3程度にする可能性もある格安SIMを購入してみることをお勧めします。