格安SIMのトラブル急増!?国民生活センターに寄せられた内容の問題点と知っておくべきこと

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4月13日、国民生活センターが格安SIMの相談が急増しているとして、利用に関する注意喚起を行いました。

報告されたトラブルを元に、格安SIMについて知っておくべき注意点をまとめました。

 契約数を伸ばしている“格安スマホ”ことMVNO。2016年9月末時点で1256万回線と順調に増加している。それにともない、国民生活センターに寄せられた“格安スマホ”に関する相談件数は、2016年度には1045件と、前年の2.8倍に急増したという。

http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1054877.html

格安SIMの相談件数の推移

 

格安SIMのトラブル増加原因

(1)格安SIMユーザーが増えたから

格安SIMに関する国民生活センターへの問い合わせが急増している原因のひとつとして、まず格安SIMの利用者がここ数年急増しているという背景があります。

MM総研の調査結果によると、格安SIMの契約数が大きく伸びている事が分かります。

特に格安SIMは商品として新しいものなので、まだ利用方法等細かい部分を理解していない人も多い段階です。
その状態で利用者が増えてしまっているのでトラブルが増加しているという状況になっています。

格安SIMが販売開始された2011年頃は、いわゆるアーリーアダプターと言われるITリテラシーの高い利用者が大半でしたが、テレビCMなどの販売戦略で多く露出し知名度が高まってきたことにより、ITリテラシーが低い利用者も増えていると考えられます。

これはどんな商品にもいえることなので格安SIMだけの問題とは言えないでしょう。

(2)格安SIM事業者の説明不足

格安SIMは、内容を理解さえすれば携帯電話の料金が安くなる(場合よっては1/3程度になる)ので、多くの人が興味を持っている商品です。

しかし、docomo au Softbankの大手キャリアとはサポートやサービス内容に違いがあります。
格安SIMでは、店舗でのサポートをしている会社が少なかったり、サービス内容でもキャリアのメールアドレスが無くなる等の違いがあります。

主な格安SIMのデメリットは以下です。

  • キャリアのメールアドレスが使えない
  • キャリアの年齢認証が使えず、LINEのID検索ができない
  • 通信速度がキャリアより遅い
  • 契約後の店舗でのサポートが無い
  • 長時間の通話し放題プランを提供する会社が少ない
  • ネットワークの初期設定を自分で行う必要がある

格安SIMと大手キャリアの違いについて国民生活センターでは以下のようにまとめています。

格安SIM事業者が販売をする際にはこの部分について説明をする事が必要があります。

しかし、現状格安SIMの販売はネットのみで行っている会社もあり、利用者への大手キャリアとの違いの説明が不十分なまま購入されている場合があることは否めません。

店鋪で販売する業者は大手キャリアとの違いを説明している場合もありますが、ネット販売では大手キャリアとの違いが説明される事無く契約完了まで進んでしまいます。

当然、それぞれの格安SIM自体の利用規約の説明はありますが、利用者にとっては大手キャリアとの違いも重要な事項なのでその説明もしっかり行っていくべきであると思います。

また、店舗で販売を行っている場合(店鋪はビックカメラやヨドバシカメラ、イオン等の大型商業施設内がほとんどで、SIM専用の店舗を持っている事業者はまだ少ないです)でも、契約開始までの詳しい説明はしてくれるものの、契約後のアフターサポートは電話のみという事業者が大半です。

これによりサポートの電話が込み合っている場合はサポートを受けられない利用者が出てきてしまいます。

今後は店舗数の多さや、サポート体制の充実が格安SIMへの評価項目として重要視されていく事になると考えられます。

国民生活センターにはどんなトラブルが寄せられたのか

今回ニュースになった、国民生活センターのサイトに書かれているトラブル事例は以下です。

  • 【事例1】問い合わせ先が電話窓口しかなく、つながりにくい
  • 【事例2】修理期間中の代替機の貸し出しサービスがなく、スマートフォンが1カ月間利用できない
  • 【事例3】メールアドレスの提供がなく、別会社のメールアドレスで送ったが、相手にメールが届かなかった
  • 【事例4】SIMロック解除をしないと、他社のSIMカードでスマートフォンが使えなかった
  • 【事例5】インターネットで購入したスマートフォンの端末代金に未払いがあり、精算しないと修理の受付ができないと言われた
  • 【事例6】発送から数日で利用開始になるとは知らなかった

それぞれ詳細を見ていき、解決方法も併せてご紹介します。

問い合わせ先が電話窓口しかなく、つながりにくい

格安スマホをインターネットから契約したが、使い方や色々な不明な点を問い合わせたくても、実店舗がなく、サポートの電話窓口しかない が、 何度かけても話し中でつながらない。今までは家族や知人に聞きながら何とか利用してきたが、今後は事業者にしかわからないこともあると思う。何とかしてほしい。
(2016年11月受付、60歳代、男性、無職、徳島県)

格安SIMの契約後は、店鋪でのサポートが無いので、電話のみでの対応となりますが、オベレーターへの電話が混み合っているとなかなか担当者に繋がらない事もありますので、これはデメリットとして知っておくべき点です。
契約後の初期設定に関するサポート体制については、店鋪で対応してくれる場合も多いので、自分が行きやすい場所の店鋪がある格安SIMや、訪問サポートがある格安SIMを選ぶのが良いでしょう。

店鋪での初期設定サポートや訪問サポートのある格安SIM

店鋪でアフターサービスが受けられたり、自宅への訪問サポートで初期設定をしてくれるサービスを行っている格安SIMを紹介します。

イオンモバイル

イオンモバイルは全国のイオンで契約ができるほか、契約変更やアフターサービスも店鋪で受ける事が出来ます。

契約はネットで行い、アフターサービスのみ店鋪で、ということも可能ですので、

「格安SIMにしたいけどサポートは不安」

という方にはイオンモバイルがおすすめです。

イオンモバイル公式サイト

楽天モバイル

訪問サポート料金:無料(条件を満たさない場合は8300円)
楽天モバイルでは無料で自宅へ訪問してくれて初期設定をしてくれるサポートが無料になるキャンペーンが始まりました。
離島を除く日本全国に来てくれます。
 
この訪問サービスは、通常8300円の有料サービスですが、4月12日から無料になりました。
(無料化の終了日は未定との事です。)

無料になる条件は、スマートフォンと通話SIMのセット購入の場合と、新規で購入した場合(MNPも含む)です。

サポートの内容は以下です。

  • スマートフォンの購入
  • スマートフォンの基本的な使い方のレッスン
  • 楽天モバイルの契約
  • そのほかスマートフォンの利用に必要な情報の登録や初期設定のサポート
  • 楽天モバイル端末の初期設定
  • メンバーズステーション登録
  • Googleアカウント設定
  • 他社からの電話番号乗り換え(MNP)のサポート
  • 契約した回線の開通作業
  • 各種オプションの説明

サポートの流れは、

  1. 電話もしくはネットでプラント機種を申し込み
    購入する機種とプランを決めて、電話かネット出張を依頼します。販売員に来て欲しい日時を伝えます。
    ネットで申し込んだ場合は楽天モバイルから電話がかかってきて日時を確定します。
  2. SIMと機種が家に届く
  3. 楽天モバイルのスタッフが訪問し、申し込み、回線の開通、初期設定等を行ってくれます。

無料で訪問サポートを行っているのは楽天モバイルだけなので、スマートフォンとセットで音声SIMを購入される方にはお勧めです。

楽天モバイル公式サイト

mineo

訪問サポート料金:9000円

訪問サポートは有料ですが、店鋪での初期設定に関しては、「サポート店鋪」と呼ばれる渋谷、秋葉原、名古屋、神戸、大阪の店鋪では無料で行われています。

mineo公式サイト

Nifmo

訪問サポート料金:480円(月額 24ヶ月)

24ヶ月の月額契約で、途中解約した場合でも24ヶ月分のサポート費用が発生しますので合計で1万円程度という事になります。

NifMo公式サイト

修理期間中の代替機の貸し出しサービスがなく、スマートフォンが1カ月間利用できない

自宅の光回線を転用した際に、携帯電話もすべて同じ通信会社で統一すると、携帯電話の月額料金が割引になると聞いていたので、通信会社のホームページからデータ通信サービス、音声通話サービスがついた格安スマホのSIMカードと端末を申込んだ。3日後に端末が届いたが、すぐに電源が入らなくなった。通信会社に連絡したら端末メーカーに連絡するよう言われた。端末メーカーは「端末を預かった上で修理に1カ月はかかり 、代替機の貸し出しサービスはない」という。通信会社でも貸し出しサービスはないとのことだった。1カ月間スマートフォンが使えないのは非常に困る。初期契約解除を申し出たところ、対象外と言われた。
(2016年10月受付、30歳代、男性、給与生活者、東京都)

修理に関しては、SIMフリーのスマートフォンでは故障があっても代替機がもらえません。
また、故障についての問い合わせは格安SIM会社ではなく端末メーカーに連絡する事が必要です。

交換に関しては、格安SIM会社の保証プランに入っていれば、4000円〜8000円程度(端末によります)で交換機を送ってくれます。
保証プランは端末セット販売を行っている会社ではすべて可能です。
docomo au Softbankと違い、ほとんどの格安SIMでは交換機は店鋪では受け取れず、郵送なので速くても手元に届くまで1日〜2日はかかります。

Y!mobile(ワイモバイル)なら修理時の代替機や交換機を店鋪で渡してもらえる

Y!mobile(ワイモバイル)では、修理時の交換機を店鋪で受け取る事が出来るので、スマートフォンが手元にない期間を無くす事が出来ます。店鋪は格安SIMでは一番多く全国に展開しています。(元々Y!mobileは「ウィルコム」としてPHSを販売していた経緯もあり、店鋪数が他の格安 SIMと比べてかなり多いです。)

料金は1980円〜(パケット2GB、10分以内の無料通話つき)と安く契約する事が出来ます。

Y!mobile公式サイト

メールアドレスの提供がなく、別会社のメールアドレスで送ったが、相手にメールが届かなかった

チラシを見て格安なスマートフォンに興味を持ち、近所の家電量販店内のブースで、担当者からケーブルテレビ会社の格安スマホ会社だと説明を受けて契約した。  スマートフォンは翌日に宅配便で受け取った。担当者から「メールをするには無料メール用アプリを利用するとよい」と教えてもらったので、妹と従妹に送ってみたが届かず、エラーだと知らせる英文が送信された。2人とも携帯はキャリアメール以外のメールをブロックしている状態で、フィルターの設定を変更してもらう必要があった。他の人にもメールしたいが、相手に設定変更してもらうのは手間がかかるので解約したい。
(2016年12月受付、50歳代、女性、家事従事者、千葉県)

携帯会社によるメールアドレスがなくなるため、GmailやYahooメール等のフリーのメールアドレスを使う事になります。GmailやYahooメールからdocomo au Softbankのメールに送信した場合、迷惑メールフィルターにブロックされてしまう場合があります。
この迷惑メールフィルターは格安SIMが悪いと言うわけではなく、docomo au Softbank側の問題となります。

したがって、国民生活センターへ相談する場合も格安スマートフォンとしてだけではなく、docomo au Softbankのトラブルとしても扱うべき問題です。

格安SIM契約者の増加に従ってスマートフォンでキャリア以外のメールを使う人も増えてきているので、大手キャリアの迷惑メールフィルターの仕組みの見直しも必要になってきます。

迷惑メールフィルターのブロック完全に回避したいのであればメールではなく、LINEやSNSで連絡を取るようにしましょう

SIMロック解除をしないと、他社のSIMカードでスマートフォンが使えなかった

家族3人で格安スマホ会社に大手携帯電話会社から乗り換えようと思った。3人とも3年前に購入した2世代前の機種を使っている。格安スマホ会社のホームページで、その機種が利用できるか確認したが分りにくい為、格安スマホ会社に電話で今の携帯電話会社とスマートフォンの機種を伝え、使えるかどうか尋ねたら使えると言われた。そこで、携帯電話会社のショップで3台分のナンバーポータビリティの手続きを行った。後日、まず私のSIMカードが届いたのでスマートフォンに入れ たが、 「SIMが適合しない」とエラーが出てSIMロックがかかっていると分った。携帯電話会社のショップに行くと、この機種はSIMロック解除の対象外だと言う。格安スマホ会社に苦情を言うと、私以外の2人分は受取拒否で無条件解除になったが、私の 分は「解約料は免除できない。すみません」の一点張りである。担当者が間違ったことを言ったのに、解約料を取られるのは納得いかない。
(2016年9月受付、40歳代、女性、給与生活者、長崎県)

既に大手キャリア(docomo au Softbank)の持っていて、その機種を利用したまま格安SIMに乗り換える場合はSIMロックの解除と、対応機種の確認が必要です。

docomoもしくはauで購入した機種

docomoもしくはauで購入した機種の場合、同じ通信ネットワークのSIM、例えばdocomoで買ったスマートフォンをdocomo回線を利用した格安SIMで利用する、auで買ったスマートフォンをau回線を利用した格安SIMで利用する際はSIMロックの解除が必要ありません。
(auのVoLTE対応機種では、格安SIMのVoLTE対応SIMを購入する必要があります。)

元のキャリアと別会社の回線を使う場合、例えばdocomoで購入した機種をau系格安SIMで利用する場合や、auで購入した機種をdocomo系格安SIMで利用する場合はSIMロックの解除が必要です。

SotbBankで購入した機種

SoftBankで購入した機種を格安SIMで利用する場合は、すべての機種で必ずSIMロック解除が必要です。

2015年4月以前に発売された機種は基本的にSIMロック解除の対象外

2015年5月以降にdocomo au SoftBankから発売された(契約ではなく発売です)スマートフォンは、総務省によるSIMロック解除が義務化されているので、契約後6ヶ月以降であればSIMロックの解除が可能です。店鋪でもネットでもSIMロック解除申し込みができます。

しかし、SIMロック解除義務化前の2015年4月以前に発売されたスマートフォンの場合、SIMロック解除が出来ない場合がありますの注意が必要です。

各社のSIMロック解除可能機種は以下ページより確認できます。

docomoのSIMロック解除対応機種(2015年4月以前)

auのSIMロック解除対応機種(2015年4月以前)

SotfBankのSIMロック解除対応機種(2015年4月以前)

インターネットで購入したスマートフォンの端末代金に未払いがあり、精算しないと修理の受付ができないと言われた

インターネットのショッピングモールに出店していた業者から、未使用品のスマートフォンの端末をクレジットカードで購入した。格安SIM会社から購入したSIMカードを入れて使用していたが、最近、電源が勝手に落ちるようになった。修理サービスが付いていない端末だったので、元々その端末を販売していた携帯電話会社へ修理を依頼した。ところが、この端末に端末費用の未払いがあることがわかり、修理を受けられないと言われた。
(2016年1月受付、30歳代、女性、職業不明、大分県)

この問題は格安SIMと格安スマートフォンには関係なく、中古スマートフォンの問題です。

ネット上のオークションサイト、フリマアプリや中古スマートフォン販売業者から購入する場合は、「ネットワーク利用制限」に注意する必要があります。

ネットワーク利用制限とは

ネットワーク制限とは、携帯電話1台1台に割り当てられている固有の製造番号を、携帯電話各社のシステムに登録することで、一定の条件に当てはまる場合、その携帯電話を利用できなくする、というものです。
主に、携帯電話が犯罪に利用されたり、端末の分割支払を行わなかった場合に利用を停止させる目的のものです。

ネットワーク制限は◯ △ ×の3種類の記号で判別され、
◯…端末の支払が終わっていて、利用出来る状態。
△…分割購入で端末の支払は終わっていないが、利用は出来る状態。もし分割の支払が滞ると×に変わりSIMでの利用ができなくなる。
×…支払が滞るなどで、SIMの利用が出来なくなった状態。また、サポート等も受けられなくなる。

このネットワーク利用制限は、docomo au SoftBankでスマートフォンを購入した場合のみ適用されます。
SIMフリーで販売されているスマートフォンには適用されませんので分割の支払に関係なく利用できます。

スマートフォンのネットワーク利用制限が◯△×のどの状態なのかは、以下のキャリアの公式サイトでチェックする事が出来ます。

 

docomo
http://nw-restriction.nttdocomo.co.jp/top.php
au
https://au-cs0.kddi.com/FtHome
ソフトバンク
https://ct11.my.softbank.jp/WBF/icv

上記サイトで、スマートフォンのIMEI番号を入力すると判定する事が出来ます。
IMEIはiPhoneなら端末の裏側、Androidなら端末の設定から確認する事が出来ます。

中古でスマートフォンを購入する際は、必ずIMEI番号を購入前に開示してもらい、上記のサイトでネットワーク利用制限が「◯」になっているのを確認してから購入しましょう。
もし「△」になっている場合は、今後、元の持ち主の分割料金の支払滞納が起こった場合、利用できなくなる可能性があるので購入しない方が良いです。

ヤフオクでは先日、ネットワーク利用制限が「◯」以外のものが出品できなくなるルールが出来ましたが、中古スマートフォン販売業者やメルカリ等では「△」でも販売されているので購入前に確認が必要です。

発送から数日で利用開始になるとは知らなかった

格安スマホ会社のサイトからSIMカードを注文したが、SIMカードが届かない。格安スマホ会社に電話で問い合わせたところ、警察や宅配業者に申し出ることに加え、SIMカードを発送して数日で利用開始になるので、既に料金が発生していると言われた。自動で利用開始になるとは知らなかった。サービスを利用できていないので、支払いたくない。
(2017年1月受付、40歳代、女性、給与生活者、東京都)

ネット注文で格安SIMを購入した場合、発送前に回線自体は利用開始しているので、利用者の手元に届く前に料金が発生しています。この点は利用者にしっかり知らせておくべき内容ですね。

また、もし何らかのトラブルによりSIMが届かなかった場合の料金の計算方法を変えるといった柔軟な対応があっても良いでしょう。

国民生活センターがまとめた、格安SIMを利用する際の確認事項は以下です。

 

格安SIMの仕組みを理解すればトラブルは防げる

内容を理解すれば格安SIMでトラブルに遭う事もなく、携帯料金を下げることが出来ます。
格安SIMを提供する企業が説明をしっかり行うべきなのはもちろんですが、利用する私たち自身の下調べも大切です。

 

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