auの48回分割購入である「アップグレードプログラムEX/EX(a)」の概要と注意点を解説していきます。
目次
アップグレードプログラムEXとは
auのアップグレードプログラムEXは、一言で言うと、
というサービスです。48回中24回の支払いで終了するので、機種代金が実質半額になるというサービスになります。
アップグレードプログラムEXは2種類ある
アップグレードプログラムEXとアップグレードプログラムEX(a)という二つの名称がありますが、
アップグレードプログラムEX:AndroidとiPhone両方で使えるサービスで機種代金が48分割、返却を25ヶ月目に行うと残りの支払いが不要になる。
アップグレードプログラムEX(a):iPhone専用サービスで機種代金は24分割、返却を13ヶ月目に行うと残りの支払いが不要になる。
となり、iPhoneの場合は48分割で半額と、24分割で半額の2つから選ぶことができます。
プログラム利用料は390円
アップグレードプログラムEXとアップグレードプログラムEX(a)を利用するには共に月額390円(非課税)がかかります。
アップグレードプログラムEX(a)はiPhone向けサービス
アップグレードプログラムEX(a)はiPhone専用サービスになります。
アップグレードプログラムEXとの違いは、機種代金が24分割になり13ヶ月目に返却をして機種変更をすると機種代金が半額になるのでちょうど期間が半分になるという点です。毎年登場する新しいiPhoneを使いたい方のためのサービスになります。
アップグレードプログラムよりも乗り換えの方が10万円もお得
結論として、アップグレードプログラムEXとEX(a)は割高になります。
理由としては、アップグレードプログラムを使う条件に
「機種変更でauの機種を購入する必要がある」
という項目があるためです。
スマホやiPhoneはMNPで他社への乗り換えが最も安くなり、場合によっては10万円以上もお得になります。
MNP乗り換えでは端末が0円になるというお店も多いですが、機種変更ではほぼ定価で高い端末代金で購入しなければなりません。
携帯キャリアはどこもMNPでの乗り換え客を優遇しているので、機種変更で端末が安くなることはほとんどありません。
つまりアップグレードプログラムEX,EX(a)を使って機種変更をするよりも、MNPでドコモやソフトバンクに乗り換えた方が遥かに端末代金は安くなります。
月額プラン料金に関しては、現在ドコモ/au/ソフトバンクはほぼ横並びのプラン料金なので、端末代金の差がそのまま金額の差になります。
新型のスマホやiPhoneは定価だと10万円以上する機種も多くなってきましたが、MNPで0円で購入できるものを機種変更で定価で購入するので、
アップグレードプログラムEXを使うよりもMNPで乗り換えをした方が10万円程度得をする
ということになってしまいます。
アップグレードプログラムが向いている人は激レアさん
アップグレードプログラムが向いている人は以下のすべての条件に当てはまる人です
- 仮に割高でもauを使い続けたい人
- 家や職場、学校など生活圏がauの電波しか入らない人
- 近所の家電量販店や携帯ショップで安いお店が全くみつからない人
※大手の家電量販店ではたいていはMNPで安くスマホが売られています - 1年に1回、もしくは2年に1回は必ずスマホを買い替えたい人
この4つすべてに当てはまる場合のみ、アップグレードプログラムはメリットがあります。
日本全体でみてもこれに当てはまる人はごくわずかしかいませんので、ほとんどの人にとってはアップグレードプログラムよりもMNPで安いお店を探した方がお得になります。
アップグレードプログラムEXは一括支払いに変更することも可能
アップグレードプログラムEXは48回払い、アップグレードプログラムEX(a)は24回払いですが、どちらも後から一括での支払いに変更することが可能です。
ただし、一括支払いに変更しても支払いは翌月分の利用料金として払うことになるので実際は2ヶ月後の支払いとなります。
それにより、SIMロックの解除がすぐできなかったりネットワーク利用制限に影響がでてきます。下記にて詳しく解説します。
auへの乗り換えでアップグレードプログラムEX,EX(a)を使う際の注意点
ドコモやソフトバンクからauへの乗り換えの場合、スマホ本体を販売する条件として、アップグレードプログラムEXの加入が条件となっている場合が多くなりました。アップグレードプログラムEXで分割する場合の最小の端末代金は6600円からというauのルールがあるため、安い携帯ショップではほとんどがスマホ本体代金が0円ではなく6600円で48分割のアップグレードプログラムEXに加入し、6600円分のキャッシュバックによりトータルで機種代金が0円になると言う販売方法が行われています。
キャッシュバックも含めると機種代金は0円になる場合がほとんどなのでお得なのは間違いないのですが、端末を中古スマホとして販売する場合や、格安SIMや別キャリアで利用する場合には注意点があります。
注意点は以下2点です。
- 後から一括支払いに変更してもSIMロック解除ができるのは2ヶ月程度かかる
- ネットワーク利用制限が◯になるまで2ヶ月程度かかる
※追記 実際は翌月にはSIMロック解除でき、ネットワーク利用制限が◯になった
上記の「2ヶ月程度」という表現はショップのスタッフさんの説明でしたが、筆者が実際にクレジットカード支払いで分割購入→すぐに一括払いを実行したところ、
翌月14日にはSIMロックが解除可能でネットワーク利用制限も◯になっていました。
筆者はauの長期契約回線を持っているので、もしかすると完全に新規でauを契約すると上記のように2ヶ月程度かかる可能性もあります。
アップグレードプログラムEXから一括払いに変更してもすぐにSIMロック解除ができない
auスマホ・iPhoneのSIMロックの解除は契約から101日以降、もしくは一括支払いが完了した時点で可能になります。
最初から一括支払いをした場合は契約の翌日にはSIMロック解除が可能になります。
しかし、最初にアップグレードプログラムEXで分割契約をした後に一括支払いに変更すると、支払いは翌月分料金として計算され、実際に支払うのは翌翌月になります。つまり、アップグレードプログラムEXで契約してすぐに一括支払いに変更したとしても2ヶ月間はSIMロック解除ができないということになります。auでアップグレードプログラムEX購入するとドコモ/ソフトバンク/格安SIMで利用できるまでに最低2ヶ月はかかるということになります。
UQやau回線の格安SIMならSIMロック解除しなくても利用可能
ただし、UQmobileや、au回線を使った格安SIMのmineo(Aプラン)では、auのスマホ・iPhoneはSIMロックを解除しなくても利用が可能ですのでauのスマホを購入してすぐに利用できます。
ネットワーク利用制限が◯になるまで時間がかかる
ネットワーク利用制限とは、分割支払いが滞ると端末が利用できなくなるというドコモ/au/ソフトバンクの仕組みです。
ネットワーク利用制限の状態各キャリアで判定サイトがあり、スマホ本体の識別番号であるIMEIを入力すると◯×△で3つの状態が表示されます。それぞれの意味は以下となります。
- ◯:支払いが完了して利用できなくなることはない
- △:分割支払い中でまだ完済していないので今後支払いが滞ると利用ができなくなる
- ×:支払いが未納で端末が利用できない状態
IMEIの確認方法
Android:「設定」→「端末の状態」→IMEIの項目に書かれている数字
iPhone:箱の裏側にIMEIが書かれています。本体からは「設定」→「一般」→「情報」→IMEIの項目に書かれている数字
このネットワーク利用制限は普通に自分でスマホを利用する場合は全く気にする必要はないのですが、スマホをフリマアプリや中古スマホ買取ショップに売る際に重要になります。
多くのフリマアプリや中古スマホ買取ショップでは、ネットワーク利用制限が◯の場合のみ販売可能で△だとスマホを売ることができません。
つまり、スマホを売る前に本体の支払いを完済してネットワーク利用制限を◯にする必要があるのですが、アップグレードプログラムEXで分割支払いで購入した後に一括で残りの金額を支払っても実際に支払いまで1ヶ月〜2ヶ月はかかるので◯になるのもその程度時間がかかります。(クレジットカード払いの筆者は一括支払い申請をした翌月14日には◯になっていました。)
auでアップグレードプログラムEX購入したスマホをすぐに売ることは基本的にはできないということになります。
まとめ
- auのアップグレードプログラムEXで機種代金を半額にするには、機種変更が前提なのでMNPで別キャリアで購入した方がはるかに安い
- どうしてもauを使い続けなければいけない特殊な事情がある場合で、なおかつ1年から2年でスマホを必ず買い換える方のみお得
- アップグレードプログラムEXで契約したのち一括購入も可能。しかしSIMロックの解除とネットワーク利用制限が一括支払いになるのは2ヶ月はかかる